04/04/2026 KatsuSera

春の気分屋と、そよ風の距離

The Quiet Distance Between Emotion and Will

年に数度、頼む仕事がある。

それは決して難しいものではない。

ただ、期限という輪郭を持っているだけの、ささやかな約束だ。

 

けれど、その約束は守られない。

週末という曖昧な時間に飲み込まれ、やがて忘れられる。

思い出されるのは、誰かのリマインドによってだけだ。

 

そして差し出される結果は、どこか輪郭がぼやけている。

理解しようとすればするほど、こちらの思考のほうが揺らぐ。

 

手を入れ、整え、もう一度確かめを求めても、

そこに注意や意志の痕跡はない。

それでも「確認した」と言葉だけが置かれる。

 

言葉はあるのに、そこに意志がない。

 

わからないことを、ただ尋ねる。

それは本来、関係を前に進めるための行為のはずだ。

 

しかし返ってくるのは、感情の揺れであり、

時に、その場からの離脱という形を取る。

 

そのとき、私は気づく。

あなたは、変わってしまったのだと。

 

何かを受け取るとき、あなたは笑顔を見せる。

けれどその内側は、いつも限界まで膨らんだ風船のようだ。

 

張りつめているのに、どこへも向かわない。

意志を持たず、ただ破裂の瞬間を待っているかのように。

 

かつての私は、そこに巻き込まれていた。

相手の感情の起伏に触れ、

その波に乗り、

意図しない場所へ流されていった。

 

そのたびに、自分の内側も傷ついた。

 

だが、今は違う。

 

冷めた、というよりも、

距離を知ったのだと思う。

 

まるで、異なる生き物を見るように、

感情が溢れない場所に立っている。

 

私は、あなたではない。

だから、あなたの代わりに変わることもできない。

 

春は、気分屋だ。

暖かさと冷たさを、同じ顔で運んでくる。

 

その移ろいに、かつては心を預けていた。

 

けれど今は、違う。

 

私は、そよ風が好きだ。

 

揺らすことはあっても、

壊すことはない風を、選びたいと思う。

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``Nature does not hurry,
yet everything is accomplished``

Catch the Moment, Chase the Tide