瀬戸内海に浮かぶ小さな島々へ、
草間彌生さんの、かぼちゃは有名で他の施設や作品のことは、ほとんど知らずに渡った直島(Naoshima)
高松港から、直島・宮浦港行きのフェリーに乗り、直島、犬島へ行ってきた。
フェリーも水玉で、素敵すぎ
高松から直島までは約50分の船旅で、デッキから瀬戸内の海を眺めながら、カメラを片手に時間を忘れ、すぐに島に到着した。
宮裏港に着くと、すぐに真っ赤なかぼちゃを発見、
これだけで、大興奮し何枚も写真に収めた。
港からすぐの、I❤️湯へ行き、臨時休業で外観だけ見て、地中美術館へ
館内は、写真撮影禁止なので、マナーを守り一切撮影せずに作品を堪能した。作品もとても素晴らしいのですが、それぞれの魅せ方が素晴らしく、建物と調和した、それが一つの作品であるかのように感じるものが多かった。なぜに、地中なのかも実際に見れば感じることがおおい。
それに、不思議なことに、美術館だけではなく島のどこにいても日本人よりも海外からの訪問者に会うことのほうが多く、異国にきたような気持ちにもなる。
ヨーロッパからの、おしゃれな夫婦や、ニューヨークでパブリッシングの仕事をしているドイツ人の女性、彼女が持つ雰囲気は、とても格好よくてペンやノートにまで関心を持った。
小さな島では、別々のルートで歩いても、また同じ顔に再び会える。その内に笑顔で挨拶し、少しの間の会話も楽しい。
海と空、アートと静けさだけの島
日常の仕事や生活で、より頑張って活動するためには、
こんな島に、出向くのが良い栄養補給になるのだと思える。
地中美術館を楽しんだ後は、LEE UFAN MUSEUMで石と鉄板に魅了され、インスタグラムなどでも多く投稿されている、黄色のかぼちゃを撮影しに行った。
ここでも、外国人にしか会わず、唯一の日本人はオランダ人の彼と来ていた可愛らしい女の子だけだった。遠く離ればなれで愛を育み、黄色のかぼちゃの前の芝生で二人寄り添いながらとても幸せそうな時間をすごしていた。
直島から犬島に渡り、
驚いたのは人の少なさ、当然のことながら高松から直島へは定員500名と船も大きく、
直島から犬島へは、ラブバードという定員65名の高速艇で、後で調べたら犬島の人口は2016年9月30日現在で49人という、とても小さな島。
私の叔父さんが住んでいた、詫間町の粟島の人口を調べると289人となっていたので、犬島は粟島より遥かに人口が少ない。
幼い頃は毎年のように夏休みには粟島へ行き、漁師だった叔父さんの船で漁に出かけたり潮干狩り、海水浴、カブトムシ取りなどに夢中になっていた。
もう、確か90歳をこえた叔父さんは粟島に家を残したまま今は大阪に住んでいる。こんなに、瀬戸内の島々がアートになっているのは知らず、できれば叔父さんに家を借りて、週末だけのゲストハウスみたいな事を粟島でやってみたいと思えた。
余談が過ぎたが、
初めて訪れた犬島は、車を見る事も少なく、
化石燃料で動く乗り物を見たのは島の郵便屋さんぐらいだった。
細い道、くねくねとした道、視界に開く海、そして青い空。
チケットセンターがあることも知らず、
犬島精錬所美術館へ向かう、
小さな門があり、
確かに、犬島精錬所美術館と書かれているが、
人はいない・・
崩れた煉瓦、木が石化したかのようにも見えた、カラミ煉瓦は無機質でとても強さを感じた。
こんな、カラミ煉瓦の工場跡だけでも興奮できる。
きりが無いほど夢中でシャッターを切り、精錬所美術館へ
不思議な、反射を利用したアートと三島由紀夫氏をモチーフとした作品が展示されていた。
暗闇や、黒と赤など、少し恐怖を感じる作品は、動揺させられる。
美術館を後にして、
裏側の丘から、煙突を眺め、
アートプロジェクト、ハウスプロジェクトと徒歩でゆっくりと見てまわった。
この不思議な島から離れる前に、
出会った5人の若者はアルゼンチンから30時間かけて日本に来たそうだ。
東京、京都などを回り15日間の滞在だそうだが、どこが一番日本で良かったかとの問いに、
彼ら全員が、「この島」だと答えた。
愛知県から1人来ていた女性は、この瀬戸内の島々にもう5回も来ていると言われていた。
ゲームやインターネット、近代のハイテクノロジーがあってこそ、
こんな小さな島の情報が世界各国に流れ、遥か遠くから何十時間もかけてくる機会が生まれる。
私たちが、ヨーロッパの石畳、家屋や芸術、アメリカの自由な空に憧れるのと同じように、世界中の多くの人が、日本の瓦屋根や土壁の家、
やさしく、素朴な人たちに魅了されていることも確かではなかろうか。
整備された観光地も良いが、時にはこんな離れ小島でゆっくりと動く雲を眺めていたいと思わせる。
そろそろ時間となり、
豊島で降りるつもり・・・ 、降りたのだが、高松行きの船の時間を考え、豊島は寄らずに高松に戻った。
がさがさとせず、
何か心地の良い高松港で、また写真を撮りながら帰路についた。
Posted on 2017.6.4