03/29/2026 KatsuSera

生命の輝きに触れて

The Silent Strength of Life

庭仕事をしていると、ふとした瞬間に生命の偉大さを感じることがあります。 植物たちは言葉を発しませんが、その生き様は時に、私たち人間に大切なことを教えてくれているようです。

諦めかけた薔薇の再生

一枚目の写真は、数年前に迎えたイングリッシュローズの「クイーン・オブ・スウェーデン」です。

この品種は特にカイガラムシに弱いのでしょうか。どれだけ手を尽くして世話をしても、昨年は防除剤や歯ブラシでの駆除が追いつかないほど被害が広がってしまいました。半ば諦めかけていたのですが、先日庭に出ると、無惨にも枝が短く切り詰められたその姿が目に留まりました。

どうにもならない状況を見かねて、剪定してくれたようです。

3月初旬。わずかに残ったカイガラムシを再び歯ブラシで丁寧に取り除き、土を掘り返して様子を見ることにしました。 すると、夜明けが早まり、日中の日差しに春の兆しを感じ始めた頃。 あの短く切られた枝から、瑞々しい新芽がひょっこりと顔を出し始めたのです。

生きる力の力強さには、ただただ驚かされるばかりです。

卵パックに蒔いた、思い出の種

二枚目の写真は、可愛らしいキンカンの双葉です。

幼い頃、母に手を引かれて行った商店街。やんちゃだった私は、母の手を離しては迷子になり、何度も事務所やお店の方に保護されていました。時にはお店の人からヤクルトをもらって、何事もなかったかのように喜んでいた記憶が懐かしく蘇ります。

そんな私の楽しみは、ネットに入ったキンカンを買ってもらうことでした。あの独特の苦味と甘さが大好きだったのです。

先日、大粒のキンカンを見つけて買ってきてくれました。懐かしい味に感動してすぐに食べ終えると、翌日にもまた買ってきてくれました。 その立派な種を見つめているうちに、「これを植えたら芽が出るだろうか」と思い立ち、卵のパックに赤玉土を詰めて種を蒔いてみました。

それから約2週間。土の中から小さな双葉が顔を出しました。 小さな種の中に、これほどの生命力が宿っている。生き物とは、本当にすごいものです。

植物という、もっとも強い生き方

篠山で庭作業をしていた時、ふと感じたことがあります。 「もしかしたら、この世で一番強いのは植物なのかもしれない」と。

生命として誕生した瞬間から、植物の多くは自ら他者を攻撃することはありません。 鳥に枝を折られ、花を食べられ、雨が降らずに枯れそうになっても、彼らはただその場所に根を張り、黙って生き続けます。

雨風を凌ぐ場所を提供し、実をつけて動物たちに糧を与え、自然の中にどっしりと構える。 その動じることのない姿は、無償の愛そのもののように思えてなりません。

言葉を持たず、ただひたむきに生きる植物たち。 その静かな強さに、心洗われる日々です。

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``Nature does not hurry,
yet everything is accomplished``

Catch the Moment, Chase the Tide