10/01/2026 KatsuSera

積み上げた日々の果てに、静かな朝がある

Stillness earned through countless quiet days

10月1日、MARIN BIKES JAPANとDELIGHTEDの合併が完了した。

書類にサインをして、劇的なことは何もなかった。半年という時間が、ただそこに折り畳まれて、一つの日付の中に収まった。

振り返れば、この半年は決して順風満帆ではなかった。不確かな情報の中で判断を迫られる日も、先が見えない霧の中をただ歩くような日も、確かにあった。それでも一日一日は確実に過ぎていった。焦っても、黙って積み上げても、時間だけは平等に前へ進む。だから積み上げた方が、少しだけ賢い。

その一週間ほど前、散歩の途中で気になることがあった。

公園でいつも会う人がいる。正確には、その人の連れた犬たちと会う、という感覚に近かった。挨拶をしても返事がないことも珍しくなかったから、深く考えたことはなかった。ところがその日、その人は一人だった。犬の姿がない。

「一匹、亡くなったんです」

短い言葉だった。散歩は終わったけれど、家にいると悲しいから一人で歩いていると、その人は言った。喪失を抱えながら、それでも外に出て、いつもの道を歩く。その選択に、何か静かな強さを感じた。

レスターがいなくなることは、今の私には想像もできない。それほど日常に溶け込んでいる存在がいるということは、幸福であり、いつか必ず訪れる痛みの予告でもある。それを知りながら、今日もリードを持って外に出る。それが生きるということなのかもしれない。

同じ週、母がラカントという甘味料を持ってきた。原材料を確認すると中国産とある。要らないと断ったが、後になってそれを少し後悔した。善意を受け取ることと、自分の信念を守ることの間で、人は案外ちょうどいい着地点を見つけるのが難しい。黙ってありがとうと言えばよかったのか。それとも正直に言った方が長い目で見て誠実なのか。答えは出なかった。

合併という一つの区切りを経て、これからの時間の使い方を考えている。新たなチャレンジへの意欲は確かにある。けれどそれと同じくらい、今は心を静める時間が必要だと感じている。エンジンをかけ続けた半年の後には、ただ走るのをやめて、風の音を聞く時間がいる。

大きな転換点も、小さな別れも、母からの不要な差し入れも、全部が同じ一週間に重なって存在した。人生はいつもそういう具合に、ドラマと日常を混ぜて差し出してくる。それを受け取りながら、淡々と、しかし確かに、前へ進んでいく。

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``Nature does not hurry,
yet everything is accomplished``

Catch the Moment, Chase the Tide