05/24/2026 KatsuSera

六十一の春、庭にて

A quiet birthday, wind and coffee

サマーカットを終えたレスターが、草の匂いを嗅ぎながら庭を歩き回っている。その後ろ姿を追いかけるように、久しぶりにα7のファインダーを覗いた。

二日前、私は六十一になった。

大げさに祝うでもなく、感傷に浸るでもなく、気づけばそういう年齢になっていた、という感覚が正直なところだ。娘が届けてくれたのは、生産者の名前が印刷されたシャバドンのアイスコーヒーとコーヒーゼリー。気の利いた贈り物だと思ったが、何より久しぶりに見た元気そうな顔の方が、よほど良い贈り物だった。息子からはバースデー体験ギフトのカタログが届いた。釣りに行こうと思いながら、近年稀に見るほど仕事に集中してしまっていたこの数ヶ月。牛窓の海を思い浮かべながら、どのページを開こうかと考えるその時間が、すでに楽しみになっている。

プロテクションフィルムの剥がれで入院していたOCTAも戻り、週末にでも走りに出るかと思っていたのだが、結局レスターを眺めながら縁側に腰を下ろしていた。アメスピを一本。シャバドンのアイスコーヒーをひと口。爽やかな風が庭をゆっくり横切っていく。

なんちゃないき、これで十分だと思う。

三月の終わりごろから、アプリの開発やら業務の課題やらに、ひとりで黙々と取り組んできた。うまく進んでいることもあれば、まだ解けていない問いもある。だがそれはそれで構わない。凝り性な自分の性分で、ひとつのタスクを掘り下げれば掘り下げるほど、次のタスクが顔を出す。仕事は増え続け、書き残したいことが記憶の片隅に溜まっていく。だから今日、メモ代わりに使える日録アプリをひとつ作ってみた。これがその最初の記録だ。

六十一歳の誕生日を、庭でレスターと過ごした。それだけのことを、ちゃんと書き残しておきたかった。

愚痴も思い出も、これからここに積み上げていく。どんな文章になるかは、書いてみてからのお楽しみだ。

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``Nature does not hurry,
yet everything is accomplished``

Catch the Moment, Chase the Tide